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カテゴリー「エレミヤ書を読む」の記事

2023年2月17日 (金)

エレミヤ書前置き

●エレミヤの出生地
1章1節によると、エルサレムから北東約5キロの距離にあるベニヤミンの地アナトトといい、エルサレムの北東約4キロに位置する寒村で生まれました。
「アナトト」はベニヤミン族の領地にあるレビ人の町のひとつです。
エレミヤは祭司ヒルキヤの子に生まれながら、神の言葉を語る預言者として召されました。

 

●召命
2節によると、エレミヤに主の言葉が最初に臨んだのは、南ユダ王国の王,アモンの子ヨシヤ時代、その治世の第十三年ですから、ヨシヤが21歳、紀元前627年のことでした。

 

 

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エレミヤの召命(1章)

聖書の箇所は、1章1節から19節です。
1章から3章5節までは、一回目のエレミヤのメッセージになります。

 

●1節.エレミヤの言葉。彼はベニヤミンの地のアナトトの祭司ヒルキヤの子であった。
●2節.主の言葉が彼に臨んだのは、ユダの王、アモンの子ヨシヤの時代、その治世の第十三年のことであり、
●3節.更にユダの王、ヨシヤの子ヨヤキムの時代にも臨み、ユダの王、ヨシヤの子ゼデキヤの治世の第十一年の終わり、すなわち、その年の五月に、エルサレムの住民が捕囚となるまで続いた。

 

 

 

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2023年2月23日 (木)

イスラエルの罪(1)(2章)

聖書の箇所は、2章1節から19節です。
さて、エレミヤの預言活動の始まりですが、2章から45章までが南ユダ王国に対する預言、46章から、51章までは、周辺諸国に対する主の裁きの預言です。

 

まず、2章から25章までが、エレミヤの13の説教で、26章以降は、説教を聞いた人々の反発です。

 

●1節.主の言葉がわたしに臨んだ。
●2節.行って、エルサレムの人々に呼びかけ/耳を傾けさせよ。主はこう言われる。わたしは、あなたの若いときの真心/花嫁のときの愛/種蒔かれぬ地、荒れ野での従順を思い起こす。
●3節.イスラエルは主にささげられたもの/収穫の初穂であった。それを食べる者はみな罰せられ/災いを被った、と主は言われる。

 

 

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イスラエルの罪(2)(2章)

聖書の箇所は、2章20節から37節です。
●20節.あなたは久しい昔に軛を折り/手綱を振り切って/「わたしは仕えることはしない」と言った。あなたは高い丘の上/緑の木の下と見ればどこにでも/身を横たえて遊女となる。

 

主はこの20節から、南ユダの背信の姿をいろいろな比喩を使って表現しておられます。
「久しい昔に軛を折り/手綱を振り切って」とは、神との契約を忘れたことを言っているのでしょう。

 

この神との契約は、2章2節に「若いときの真心」「花嫁のときの愛」とあるように、結婚関係でいう誓約を言っているのでしょう。
「高い丘の上/緑の木の下」は、異教の神の偶像の祭壇が安置されているところです。

 

 

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2023年2月27日 (月)

悔い改めの呼びかけ(3章)

聖書の箇所は、3章1節から13節です。
3章6節から6章までは、二回目のエレミヤのメッセージになります。
2章から主のユダ(南ユダ王国とかエルサレムとか言ったりしますが、一般的にはイスラエルを指しています。)に対する主(創造主とか神と同じです。)のエレミヤによる預言メッセージを読んできました。

 

彼が行なった始めの預言は、2章1節から3章5節で、それは基本的に、「エルサレムの人々は、初めの愛から離れて、神に対し姦淫の罪(異教の神、偶像礼拝)を犯している。」というものでした。

 

それは、神ご自身と結んでいた(出エジプトの際の)婚姻関係を破棄して、霊的姦淫(偶像礼拝)を犯しているということです。

 

 

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シオンへの帰還(3章)

聖書の箇所は、3章14節から18節です。

 

●14節.背信の子らよ、立ち帰れ、と主は言われる。わたしこそあなたたちの主である。一つの町から一人、一つの氏族から二人ではあるが、わたしはあなたたちを連れてシオンに行こう。

 

「わたしこそあなたたちの主である。」ですが、離婚状を出したが再婚(イスラエルの復活)してくださるという約束でしょう。
14節から18節には、終わりの日の千年王国(メシア王国)におけるイスラエルの回復が預言されています。

 

ただし、そのための前提条件は、主に「帰る、立ち返る」ことです。

 

「わたしはあなたたちを連れてシオンに行こう」は、世界中に離散しているイスラエルの民がエルサレムに帰還する場面でしょう。

 

 

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2023年3月 4日 (土)

悔い改めへの招き(3章)

聖書の箇所は、3章19節から25節、4章1から4節です。
●19節.わたしは思っていた。「子らの中でも、お前には何をしようか。お前に望ましい土地/あらゆる国の中で/最も麗しい地を継がせよう」と。そして、思った。「わが父と、お前はわたしを呼んでいる。わたしから離れることはあるまい」と。

 

イスラエルと主(神、創造主)との関係を主は、イスラエルをわが子とし、アブラハムに約束された契約に従って、「あらゆる国の中で/最も麗しい地」カナンを与えようと思っておられます。
また主は、イスラエルが主を「わが父」と呼ぶことを望んでおられます。

 

そして、イスラエルは「わが父と、お前はわたしを呼んでいる。わたしから離れることはあるまい」と、思っておられたのです。

 

なお、現実にイスラエルは、エジプトやヨルダンから入れば、荒野の中にある巨大なオアシスのような状態になっているそうです。
また、イエスが、神を父と呼ばれ、クリスチャンが祈るときには、天のお父様と呼び掛けるのはここから来ているのですね。

 

 

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北からの敵(4章)

聖書の箇所は、4章5節から31節です。
●5節.ユダに知らせよ、エルサレムに告げて言え。国中に角笛を吹き鳴らし、大声で叫べ/そして言え。「集まって、城塞に逃れよう。
●6節.シオンに向かって旗を揚げよ。避難せよ、足を止めるな」と。わたしは北から災いを/大いなる破壊をもたらす。

 

「ユダに知らせよ」は、南ユダ王国に告げという警告の言葉でしょう。
その内容は、「シオンに向かって旗を揚げよ。避難せよ、足を止めるな」ですから、ユダのエルサレム以外に住む人々に城塞など防備のあるエルサレムに逃げよということでしょう。

 

「角笛を吹き鳴らし」は、危険が迫っていることを表しているのでしょう。
それは、「わたしは北から災いを/大いなる破壊をもたらす。」からだと主は言われています。ですからこれは主の裁きの預言となります。

 

「北から」とは、バビロンがやって来てユダに襲いかかり、ユダに破滅をもたらそうとしていたので、そのことを指しているのでしょう。
それはユダの民が、預言者を通して語られた神のことばを聞いても、神に立ち返らなかったからです。

 

 

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エルサレムの堕落(5章)

聖書の箇所は、5章1節から31節です。
●1節.エルサレムの通りを巡り/よく見て、悟るがよい。広場で尋ねてみよ、ひとりでもいるか/正義を行い、真実を求める者が。いれば、わたしはエルサレムを赦そう。
●2節.「主は生きておられる」と言って誓うからこそ/彼らの誓いは偽りの誓いとなるのだ。

 

ここはユダ(エルサレムが首都)の現実が、主の御心に反していることが描かれています。
そして主は、ユダに一人でも、「正義を行い、真実を求める者」が見つかるならば、ユダを赦そうと言われています。

 

 

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2023年3月11日 (土)

エルサレムの攻城(6章)

聖書の箇所は、6章1節から30節です。
エレミヤ書1~6章までがエレミヤの初期の預言が集められたと言われています。

 

エレミヤが預言者として神に召されたのは、ヨシヤ王の治世の第13年目でした。
ヨシヤが、宗教改革への道を踏み出したのは治世第12年目でした。

 

そして、その治世第18年目(紀元前622)に神殿の修理を命じ、その工事が行われていた時に、エルサレム神殿から「律法の書」が発見されました。

 

「律法の書」の発見は、ヨシヤ王の宗教改革を画期的なものにし、すなわち、地方聖所を廃止し、エルサレムへの聖所に統一がなされました。
ただし、ヨシヤ王の宗教改革は、制度的な宗教改革で、民の罪の悔い改めには至らなかったということにおいては不徹底のまま挫折したのでしょう。

 

 

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