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カテゴリー「ハガイ書を読む」の記事

2022年6月10日 (金)

ハガイ書前置き(ハガイ書を読む)

旧約聖書には、預言書は、大預言書が5、小預言書が12ありますが、ゼファニヤ書は小預言書のひとつで、捕囚期後の預言書です。
同時代には、ゼカリヤがいます。

 

ハガイ書は、ユダヤ人がバビロン捕囚からエルサレムに帰還した後の話が書かれています。
ハガイは、南ユダで活躍した預言者です。系図はなく父親も不明です。
ハガイと言う名は、ヘブル語の「祭り」からきているそうです。

 

ハガイに主の言葉が下ったのは、ダレイオス王の第二年六月1日、紀元前520年です(1章1節)。
ここから推測して、ハガイが預言者として活躍しているのは、ゼファニヤより100年ほど後、バビロン捕囚から解放され、イスラエルへの帰還が許されて18年後ということになるのでしょう。
ペルシヤ王のクロスの勅令により、紀元前538年にすべての民の帰還が赦されました。

 

神殿再建の経緯
紀元前587年に南ユダの首都エルサレムの都が陥落し、主だった者は皆、捕囚としてバビロンに連れて行かれました。
そして半世紀後の紀元前539年にバビロニア帝国が新興ペルシャ帝国によって滅ぼされ、その翌年にユダヤ人のイスラエル帰還と神殿再建が許されました。

 

 

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神殿再建の呼びかけ(1章)

聖書の箇所は、1章1節から15節です。
●1節.ダレイオス王の第二年六月一日に、主の言葉が預言者ハガイを通して、ユダの総督シェアルティエルの子ゼルバベルと大祭司ヨツァダクの子ヨシュアに臨んだ。

 

ハガイが預言したのは、「ダレイオス王の第二年六月一日」とあります。
それは紀元前520年8月末の頃のことだと思います。

 

夏の終わり、夏の果実の収穫が終わって間もないころのことでしょう。
また、六月一日ですから、その日には、新月の祭りがあるので、祭りを祝うためにユダヤ人が集まってきているようなときに、ハガイが主の言葉を語りました。

 

そのハガイの預言の言葉が臨んだのは、二人で、「ユダの総督シェアルティエルの子ゼルバベルと大祭司ヨツァダクの子ヨシュア」です。
この二人は、バビロン捕囚以後のユダヤ人指導者です。
「ゼルバベル」は、ダビデ王族の直系の子孫です。

 

 

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新しい神殿の栄光と祝福(2章)

聖書の箇所は、2章1節から19節です。
●1節.七月二十一日に、主の言葉が、預言者ハガイを通して臨んだ。

 

1節に「ダレイオス王の第2年、7月21日」と記されています。
主の言葉が預言者ハガイに語った6月1日(1章1節、紀元前520年の8月末ごろ)から一ケ月半余、第二神殿の建築作業が再開(6月24日)されて4週間が経過しました。

 

7月21日は、仮庵祭と呼ばれる祭の最終日に当たります(レビ記23章34節参照)。

 

●2節.「ユダの総督シャルティエルの子ゼルバベルと大祭司ヨツァダクの子ヨシュア、および民の残りの者に告げなさい。

 

初めの、つまり、1章1節の預言者ハガイに臨んだ預言で告知する者は、ゼルバベルとヨシュアに対してであったが、ここでは民の残りの者たちも加えられています。
即ち、告知の内容が、指導者二人だけでなく、民全体に関わることであると言うことでしょう。

 

●3節.お前たち、残った者のうち/誰が、昔の栄光のときのこの神殿を見たか。今、お前たちが見ている様は何か。目に映るのは無に等しいものではないか。

 

この当時、ソロモンの神殿を見たことがあるのは、既に70歳を超えた老人たちです。
第二神殿の基礎が築かれたとき、「昔の神殿を見たことのある多くの年取った祭司、レビ人、家長たちは、この神殿の基礎が据えられるのを見て大声をあげて泣き」と、エズラ記3章12節に記されています。

 

 

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主の僕ゼルバベル(2章)

聖書の箇所は、2章20節から23節です。
●20節.同じ月の二十四日/主の言葉が再びハガイに臨んだ。

 

同じ日に、再び主のことばがハガイに臨みました。

 

●21節.「ユダの総督ゼルバベルに告げよ。わたしは天と地を揺り動かす。

 

ハガイに臨んだ主の言葉は、ゼルバベル個人に対するものでした。

 

●22節.わたしは国々の王座を倒し/異邦の国々の力を砕く。馬を駆る者もろとも戦車を覆す。馬も、馬を駆る者も/互いに味方の剣にかかって倒れる。

 

 

 

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