ナホム書前置き(ナホム書を読む)
旧約聖書には、預言書は、大預言書が5、小預言書が12ありますが、ミカ書は小預言書のひとつで、捕囚期前の預言書です。
ナホムと言う名前の意味は、「慰めに満ちた」と言う意味だそうです。
ナホムが伝えた預言は、神からの啓示で、ニネベ(アッシリアの首都、滅びたのは紀元前612年です)に対する厳しい裁きの預言です。
ナホムはエルコシュ人で、ニネベが滅びる前に南ユダ王国で活躍した預言者です。
「ニネベ」はアッシリヤの首都であり、かつて最初の権力者であったニムロデが建てた町のひとつと言うことです。
そして、その町は神に逆らう勢力の中心であったということです。
ナホム書が書かれた時期は、二つの出来事から推測できます。
一つはニネベが陥落した紀元前612年です。
もう一つは、ナホム書3章8節から10節にあるエジプトの「テーベ」という首都の名があり、水に囲まれたエジプトの首都テーベがアッリシアによって陥落されたのは紀元前663年ですから、ナホム書が書かれたのは、紀元前663年から紀元前612年の間です。
アッシリアは、紀元前663年ころが最盛期なのですが、それから50年たらずで首都ニネベが滅びます。
そのために南ユダ王国は、アッシリアの支配から解放されるのですが、南ユダ王国に対する脅威はアッシリアからバビロンへと移行します。
なお、北イスラエル王国は、紀元前722年に首都サマリヤがアッシリアによって陥落しています。
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