前置き(アモス書を読む)
「アモス書」は、アモスという預言者が実際に語ったものを記述した記述預言書です。
預言書は、大預言書であるイザヤ書、エレミヤ書、哀歌、エゼキエル書、ダニエル書。小預言書であるホセア書からマラキ書までの12書があります。
アモス書は、小預言書の中の一書です。
そして、アモス書はイスラエルの捕囚期前預言書(12)のひとつです。
アモス書の著者ですが、アモスとは「重荷を負う者」という意味だと言うことです。この名は、旧約聖書では彼だけしかいません。
イスラエルの国の不正、神への背信に対して、重荷を持っている預言者ということでしょう。
彼は、イスラエルに対し、主の言葉を「あなたがたは神の刑罰を受ける」と獅子が吠えるように預言しました。
そして、イスラエルのまわりの諸国に対し主は、イスラエルに対する「三つの罪、四つの罪」ゆえに「わたしは決して許さない」と叫ばれます。
家族的背景は不明で、1章1節によれば、彼の故郷はエルサレムの近くにある寒村「テコア」(ベツレヘム南東にあるユダの町)です。
アモスは南ユダの出身でありながら、北イスラエルに対して神の言葉を語りました。
また、彼は、7章14節で、「アモスは答えてアマツヤに言った。「わたしは預言者ではない。預言者の弟子でもない。わたしは家畜を飼い、いちじく桑を栽培する者だ。」と言っていますから、職業的な預言者ではなく、エリヤやエリシャが建てた預言者の学校で学んだわけでもなく、神学者でもなく、彼の職業は、羊飼いであり、いちじく桑を栽培する農夫でした。
ですから、アモスはどこの団体にも所属せず、神からの幻を授かり、単独で神の言葉を学び、そして語った預言者です。
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