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カテゴリー「ダニエル書を読む」の記事

2020年9月14日 (月)

前置き

ヨハネの黙示録を理解するに際し、ダニエル書を知る必要があると思いました。

 

まず、ダニエル書の著作年代ですが、紀元前550年前後とされています。

 

キリスト降誕の600年ほど前です。

 

ダニエル書は帝国の興亡を「神の定めた時」として、その歴史的な背景を王国の時代区分で描き、将来への展望へとつなげています。

 

なお、ネブカドネツァル王(実際は過去の人)は、実際はアンテイオコス四世で、アンテイオコス四世は、イスラエルに対し残忍で、大量虐殺を行った人物ですが、ダニエル書はその名を直接上げないで表象化しているのではと言うことです。

 

このように間接的な表現で書かれたのは、政治的配慮から時の権力者に対する直接的な忠告などを避けたのだと思います。

 

ちなみに、イスラエルの独立戦争であるマカバイ戦争は、そのアンテイオコス四世の圧政に対抗して起こったものです。

 

ダニエル書の預言を一言でいうと、この地上での出来事が、天上の神が定めた時代の区部に従って進んでいる、すなわち、世界の歴史は終末に向かって神の手によってプログラムされているという歴史観です。

 

 

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バビロンでの宮廷でのダニエル(1章)

聖書箇所は、ダニエル書1章1節から21節です。

 

●1節.ユダの王ヨヤキムが即位して三年目のことであった。バビロンの王ネブカドネツァルが攻めて来て、エルサレムを包囲した。

 

「ユダの王エホヤキムが即位して三年目」は紀元前605年のことです。

 

バビロンの王ネブカデネザルがエルサレムに来て、これを包囲しました。

 

エルサレムは戦いに敗れるのですが、ユダヤ人のバビロン捕囚は三度に渡って行われ、この1節は第1回目のバビロン捕囚です。

 

ですから、2節にある祭具類の持ち出しは三度に渡って行われたということでしょう。

 

エルサレムは南ユダ王国にあるのですが、では、何故、南ユダ王国にバビロン捕囚が起こったのでしょうか、その原因を解説では二つとしています。

 

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2020年9月17日 (木)

巨大な像の夢(1)(2章)

聖書箇所は、ダニエル書2章1節から49節です。投稿は二回に分けます。(1)は1節から30節です。

 

●1節.ネブカドネツァル王が即位して二年目のことであった。王は何度か夢を見て不安になり、眠れなくなった。

 

ネブカデネザルが夢を見た時代の時代背景は、ペルシア帝国からメディア帝国へ、アレクサンドロス大王の帝国(前356~前323年)からアンティオコス四世(セレウコス朝)による迫害の前後の時代を表象しているというのではということです。

 

「即位して二年目」とは、紀元前603年から602年で、年数の計算は、王位に就いた最初の年は数えませんから、実際には3年目に当たるということです。

 

1章では、ダニエルと三人の友人が三年間の養成期間を経て、王の顧問になったことが書かれています。

 

この2章の出来事はその直後のことなのでしょう。

 

「王は何度か夢を」見ました。

 

おそらく、何度も同じ内容の、強烈で生々しい夢を見たのでしょう。

 

だから明確な形で夢の内容が記憶に残ったのです。

 

 

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2020年9月21日 (月)

巨大な像の夢(2)(2章)

聖書箇所は、ダニエル書2章1節から49節です。投稿は二回に分けます。(2)は31節から49節までです。

 

なお、幻に出てくる像は金属と粘土でいろいろですが、頭に近いほど高価で、下に行くほど安価です。高価なものは、戦いの道具としては弱く、安価なものほど戦いの道具としては丈夫で強いとする見方があります。

 

また、この像の幻で啓示された出来事は、イスラエルに預言がやんだ(マラキ書を最後にバプテスマのヨハネが出てくるまで)約400年間の出来事に一致します。

 

●31節.王様、あなたは一つの像を御覧になりました。それは巨大で、異常に輝き、あなたの前に立ち、見るも恐ろしいものでした。

 

●32節.それは頭が純金、胸と腕が銀、腹と腿が青銅、

 

●33節.すねが鉄、足は一部が鉄、一部が陶土でできていました。

 

●34節.見ておられると、一つの石が人手によらずに切り出され、その像の鉄と陶土の足を打ち砕きました。

 

●35節.鉄も陶土も、青銅も銀も金も共に砕け、夏の打穀場のもみ殻のようになり、風に吹き払われ、跡形もなくなりました。その像を打った石は大きな山となり、全地に広がったのです。

 

31節からは、ダニエルが見た幻の内容が語られています。

 

 

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2020年9月24日 (木)

燃え盛る炉に投げ込まれた三人(3章)

聖書箇所は、ダニエル書3章1節から30節です。

 

●1節.ネブカドネツァル王は一つの金の像を造った。高さは六十アンマ、幅は六アンマで、これをバビロン州のドラという平野に建てた。

 

「金の像」は、ネブカデネツァル王が夢で見た強大な像をかたどったのでしょう(2章)。

 

金の像と言っても本体は金でなく金をかぶせていたということです(イザヤ書40章19節参照)。

 

金の像のサイズは、高さ約30メートル位、幅約3メートル位でものすごく巨大です。

 

2章でダニエルが解き明かした、王が夢に見た巨大な金の像が影響しているのでしょう。

 

なお、当時は、国家間の戦争は、神々の戦争だと考えられていましたから、バビロンが戦争に勝ったのは、バビロンの神が他の国々の神々よりも偉大であり、強かったからということになります。

 

「金」は錆びることはないから、自分の国は永遠に続くと思っていたのでしょう。

 

 

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2020年9月28日 (月)

大きな木の夢(3章と4章)

聖書の箇所は、ダニエル書3章31節から33節、4章1節から34節です。

 

●3章31節.ネブカドネツァル王は、全世界の諸国、諸族、諸言語の住民に、いっそうの繁栄を願って、挨拶を送る。

 

●32節.さて、わたしはいと高き神がわたしになさったしるしと不思議な御業を知らせる。

 

「いと高き神」というのは、当然イスラエルの神のことでしょう。

 

●33節.この神のしるしは、いかに偉大であり/不思議な御業は、いかに力あることか。その御国は永遠の御国であり、支配は代々に及ぶ。

 

●4章1節.わたしネブカドネツァルは、健康に恵まれ、王宮で心安らかに過ごしていた。

 

「全世界の諸国、諸族、諸言語の住民に」ネブカデネツアル王は、神の驚くべき「不思議な御業」を伝えるために書状を書き送りました。

 

この手紙はおそらく、彼の晩年、バビロンが隆盛を極めたときに書かれたのではと言われています。

 

驚くべき神の御業を目の当たりにすれば、この王の行動も理解できます。

 

その手紙の現物が見つかれば、この出来事が事実であったことの良い証になるのですがね。

 

そのときに彼は、神の国は永遠の御国で、その支配は代々に及ぶと証ししています。

 

ダニエルをとおして、また3人のヘブル人をとおして、ネブカデネザル王は、おそらく多くの神の証しを見てきたでしょう。

 

 

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2020年10月 4日 (日)

壁に字を書く指の幻(5章)

聖書の箇所は、ダニエル書5章1節から30節です。

 

●1節.ベルシャツァル王は千人の貴族を招いて大宴会を開き、みんなで酒を飲んでいた。

 

4章4節の(王が二度目の夢を見たとき)時から23年が経過しているということです。時は紀元前538年です。

 

ダニエルがバビロンに来てからすでに70年がたっていました。

 

ネブカデネツアル王はこの世を去り、孫にあたるベルシャツァルが王位に就いていました。

 

ベルシャツァル王が千人もの貴族を招いて大宴会を催したのは、バビロン帝国崩壊のまさに「その夜」でした。

 

それらの出来事が事実であったことは、聖書だけでなく古代歴史家たちもそれを証言しているそうです。

 

●2節.宴も進んだころ、ベルシャツァルは、その父ネブカドネツァルがエルサレムの神殿から奪って来た金銀の祭具を持って来るように命じた。王や貴族、後宮の女たちがそれで酒を飲もうというのである。

 

ネブカドネツァル王の孫であるベルシャツァルの名は、ベル(バビロンの偶像神)よ。王を守りたまえ、ということです。

 

ベルシャツァルは、ネブカデネツアル王の娘とナボニドスとの間に誕生しました。

 

だから、ネブカデネザル王は、ベルシャツァルから見ると母方の祖父にあたるそうです。

 

このようにベルシャツァルは、ネブカデネザル王の孫に当たります。

 

 

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2020年10月 8日 (木)

獅子の洞窟に投げ込まれたダニエル(6章)

聖書の箇所は、ダニエル書6章1節から29節です。

 

この6章までが、ダニエル書における歴史上の出来事です。

 

7章からはダニエルが受けた神の啓示です。

 

バビロンは、紀元前539年に滅んでいますから、この6章の出来事は、紀元前538年、537年頃のことでしょう。

 

ダニエルがバビロンに連れてこられたのは紀元前605年ですから、それから67年くらい経ていて、ダニエルは80歳を超えているようです。

 

なお、「ダレイオス」というのは、人の名前ではなく称号と言われています。

 

彼はバビロンが滅んだ後、ペルシヤ人のクロスが王として統治を始めるまで、おそらくは2年から3年の短い期間、暫定的に統治させていたのではと言われています。

 

ダレイオスは、62歳で国を引き継ぎ、2・3年後に死んだと言われていますので、ここはその2・3年の間の出来事です。

 

●1節.さて、王国を継いだのは、メディア人ダレイオスであった。彼は既に六十二歳であった。

 

メディヤ人ダレイオスは、ペルシャのクロス王の叔父に当たるキュアクサレスⅡ世(メデイア最後の王)ではということです。

 

また、メディヤ人ダレイオスは、ペルシア王ダレイオスⅠ世を指すと思われます。

 

 

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2020年10月13日 (火)

四頭の獣の幻(1)(7章)

聖書の箇所は、ダニエル書7章1節から28節です。投稿は三回に分けます。(1)は1節から7節です。
2章では、ダニエルはネブカドネツァル王の見た幻を解釈し、王に認められて「バビロン全州を治めさせ、バビロンの知者すべての上に長官として」立てられたのですが、ここ7章では、ダニエルはバビロンが崩壊して、支配者がメディヤ・ペルシヤ国になってもなお王に仕える役人として、最後までその責務を全うしたとあります。


ネブカドネツァル王も、自分の見た夢の内容を当てたダニエルによって、人間と一緒に住まわれる神々の上におられるユダヤ人の神である「天の神」を認めました。


7章から12章は歴史的な話ではなく、ダニエルが見た四つの幻の記録です。
その幻は、8章16節から見て、天使ガブリエルのお告げだと思います。


それはバビロンの終わりの時期と、メディヤの王ダリヨス、そしてペルシヤの王クロスの治世の時に彼が王の事務を執ったときに見た幻の記録です。

 

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2020年10月20日 (火)

四頭の獣の幻(2)(7章)

聖書の箇所は、ダニエル書7章1節から28節です。

 

投稿は三回に分けます。(2)は8節から12節です。

 

●8節.その角を眺めていると、もう一本の小さな角が生えてきて、先の角のうち三本はそのために引き抜かれてしまった。この小さな角には人間のように目があり、また、口もあって尊大なことを語っていた。

 

「十本の角」がある第四の獣に「もう一本の小さな角が生えて」きました。

 

この「一本の小さな角」は、アンテイオコス四世のことで、彼は、アルメニアのアルタクシアスとエジプトのプトレマイオス朝の二人の王を滅ぼしますので、そのことを角のうち三本を引き抜くことで表しているのでしょうか。

 

「小さな角」の特徴は、「小さい」「三本の角を引き抜く」「人間の目」「口もあって尊大なことを語る」です。

 

「小さな角」とは、初めから王のように権力を持っているのではなく、むしろ何でもない所から現われたからそのように表現しているのでしょう。

 

「三本の角を引き抜く」とは、既に権力を持っている者たちを巧みに引きずりおろして、自らがその座に着くということでしょうか。

 

最後に「人間の目」ですが、これは神の見方で物事を見るのではなく、人間の見方で物事を見るということでしょう。

 

「大きなことを語る口」ですが、大言壮語をいい、神に対して暴言を吐くということでしょうか。

 

 

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