前置き(ヤコブの手紙
このヤコブ書は、公同書簡とされています。
その意味は、書簡の宛先がキリスト教徒一般であるとみなされたことからそのように呼ばれているということです。
「公同書簡」と呼ばれる書簡はこのヤコブの手紙のほかに、「ペトロの手紙Ⅰ」、「ペトロの手紙Ⅱ」、「ヨハネの手紙Ⅰ」、「ヨハネの手紙Ⅱ」、「ヨハネの手紙Ⅲ」、「ユダの手紙」の六つの書簡があります。
それでは、ヤコブという名を新約聖書から拾ってみますと、ゼベダイの子ヤコブ (マルコ1章19節他)、アルパヨの子ヤコブ (マルコ3章18節他)、ヨセフとマリアの子、イエスの兄弟ヤコブ(マルコ6章3節他)、小ヤコブ (マルコ14章50節他)、使徒ユダの父ヤコブ (6章16節他)の五名が登場します。
解説によれば、この中で、著者が自ら「ヤコブ」と名乗っている「ヤコブの手紙」の著者である可能性があるのは、「ヨセフとマリアの子、イエスの兄弟ヤコブ」だけだということです。
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