前置き(ヘブライ人への手紙
この手紙は、パウロが殉教した後のアジア州のパウロが設立した集会の文書だということですから、パウロ以降のパウロ系集会でキリストの福音がどのように伝わっているかを知る上で重要な文書だと思います。
この手紙には、差出人と受取人が書かれていないので、文書の内容から推察する他ないのでしょう。
しかし、「ヘブライ人への手紙」となっていますから、受取人はヘブライ人、すなわちユダヤ人であると思います。
なお、13章24節の「イタリア出身の人たちが、あなたがたによろしくと言っています」という言葉から推測すると、著者がイタリア以外の地にいて、そこからイタリアの信徒たちにこの手紙を送るときに、一緒にいるイタリア出身の人たちが故国の兄弟たちに挨拶を送っているとする見方もできます。
当時イタリアにあるキリスト者の集会としては、まずローマの集会が考えられます。
ローマではユダヤ人信徒と異邦人信徒が混在していました。
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