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カテゴリー「コリントの信徒への手紙一を読む」の記事

2019年4月 1日 (月)

前置き

パウロは当時の手紙の通例に従って、発信人 (一節)と宛先人(二節)、および平安の挨拶(三節)を書いています。

 

発信人は「神の御心によって召されてキリスト・イエスの使徒となったパウロ」であり、宛先人は「コリントにある神の教会(エクレシア)」すなわち「キリスト・イエスにあって聖なる者とされた人々」です。

 

したがって、この手紙は「キリストの使徒」から「キリストに属する民」に向かって書かれたものであるということです。

 

共同発信人として「兄弟ソステネ」の名があげられていますが、ソステネはコリントの人で、コリントの人たちによく知られた人物でしたので、この手紙の内容を保証する者として名を連ねているのではないでしょか。

 

しかし、手紙の内容はあくまでパウロ一人が書いたものだと言われています。

 

コリントの集会は、パウロが設立しました。

 

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挨拶と感謝

聖書の箇所は、コリントの信徒への手紙一 1章1節から9節です。

 

●1節.神の御心によって召されてキリスト・イエスの使徒となったパウロと、兄弟ソステネから、

 

この手紙の差出人は、パウロ自身とソステネという人(後記)です。

 

パウロは、自分のことを「神の御心によって召されてキリスト・イエスの使徒となった」 と言っています。

 

自分で志願してキリスト・イエスの使徒になったのではなく、神の御心によって使徒となったのです。

 

ソステネという名前は、使徒言行録18章に出てきますが、ソステネはユダヤ教会堂の管理者でパウロをローマの地方総督に訴えています。
もともと彼はパウロの敵だったのです。

 

 

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2019年4月 4日 (木)

一致の勧め

聖書の箇所は、コリントの信徒への手紙一 1章10節から17節です。

●10節.さて、兄弟たち、わたしたちの主イエス・キリストの名によってあなたがたに勧告します。

皆、勝手なことを言わず、仲たがいせず、心を一つにし思いを一つにして、固く結び合いなさい。

パウロは、主イエス・キリストの御名によって、彼らが「心を一つにし思いを一つに」することを願っています。

わたしたちの目は、キリストに向けられているのですから、同じキリストを見つめている人たちとの間には、同じ思いと同じ価値観が与えられています。

イエスは「自分のように隣人を愛しなさい」と言われました。

その戒めをキリストにある兄弟姉妹同士で実現できなくてどこで実現するのでしょう。

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神の力、神の知恵であるキリスト

聖書の箇所は、コリントの信徒への手紙一 1章18節から31節です。

パウロは、コリントにおいて仲間割れ(分派)の原因はこのの世の知恵とし、その原因を語り始めます。

分派が起こるのは、キリストから目を離し、人間的な知恵や賢さにより頼んだのが原因です。

ですから、パウロはこの世の知恵や賢さがいかにむなしいものか、いかに愚かなものであるかを語ります。

●18節.十字架の言葉は、滅んでいく者にとっては愚かなものですが、わたしたち救われる者には神の力です。

十字架の言葉とはキリストご自身についての言葉ですから福音のことです。

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2019年4月 8日 (月)

十字架につけられたキリストを宣べ伝える

聖書の箇所は、コリントの信徒への手紙一2章1節から5節です。

 

パウロは、コリントの神の集会が仲間割れをしているのは、この世の誇りとか知恵により頼んでいるからだとして、十字架につけられたキリストについて語りました。

 

十字架の言葉は、滅びる者によっては愚かであっても、召された者にとっては、救いであり、神の力であり知恵です。

 

キリストこそが、わたしたちのすべてであり、わたしたちはキリストにあって一つになることができます。

 

パウロはこの2章で、この世の知恵について語っています。

 

パウロは十字架の言葉を語りましたが、その言葉は、神の御霊の力と知恵に裏打ちされていると語ります。

 

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神の霊による啓示

聖書の箇所は、コリントの信徒への手紙一2章6節から16節です。

●6節.しかし、わたしたちは、信仰に成熟した人たちの間では知恵を語ります。それはこの世の知恵ではなく、また、この世の滅びゆく支配者たちの知恵でもありません。

「信仰に成熟した人たち」とは、どのような人たちでしょうか。

信仰に成熟とは、キリストにあって成熟することでしょうから、キリストにあって成熟とはどういうことでしょうか。

成熟ですから成熟していない人もいるわけです。

イエスの言葉を信じ心に留めて生きる者に御霊は内住されるのですが、それだけでは信仰に成熟とは言わない。

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2019年4月10日 (水)

神のために力を合わせて働く

聖書の箇所は、コリントの信徒への手紙一3章1節から23節です。

パウロは、自分が宣べ伝えた福音は人間の知恵には愚かでしかない「十字架の言葉」であること、その十字架の言葉の奥義は神の知恵でなければ理解できないこと、その神の知恵は「霊の人」しか授かれないとして、人の知恵を誇ることを戒めています。

しかし、コリントの集会の中に、十字架につけられたキリストを信じることよりもキリストに関する自分の知恵を誇る人が出てきて、それが分派の原因となります。

パウロはその人に、「神の知恵」は「霊の人」によってのみ理解されるものであるので、生まれながらの命に生きる「肉の人」は授かれないことを理由に、人ではなくキリストにおいて一致するよう戒めます。

●1節.兄弟たち、わたしはあなたがたには、霊の人に対するように語ることができず、肉の人、つまり、キリストとの関係では乳飲み子である人々に対するように語りました。

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使徒の使命

聖書の箇所は、コリントの信徒への手紙一4章1節から21節です。

コリントの信徒たちは、キリストにあって思いを一つにしなければならないのに人間的な思いから分派を作り、いさかいを起こしていました。
「わたしはパウロにつく。」といい、また別の人は、「わたしはアポロにつく。」と主張していました。

そこで使徒パウロは、彼らがなぜ分裂しているのかを説明しました。

分裂しているのは、彼らが、キリストではなく指導者につながっているかのようにふるまっていたからです。

キリスト教は、キリストを通した神との一対一との関係です。

キリストを通した神以外に、他にいっさいの人や物をさしはさんではいけないのです。

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2019年4月14日 (日)

不道徳な人々との交際

聖書の箇所は、コリントの信徒への手紙一5章1節から13節です。

この章は不品行の問題です。

●1節.現に聞くところによると、あなたがたの間にみだらな行いがあり、しかもそれは、異邦人の間にもないほどのみだらな行いで、ある人が父の妻をわがものとしているとのことです。

「聞くところによると、」とありますが、この言葉は、「よく知られている。」と言いかえられるということです。

とすれば、コリントの集会に「みだらな行い」があるということが噂になっていたのでしょう。

「異邦人の間にもないほどのみだらな行い」とは何かということですが、それは、「ある人が父の妻をわがもの」ですから、この「父の妻」と言うのは、母親ではなく、父が再婚した女性または父の妾であった女性のことであり、その女性を「わがものにする」というのは、父が死亡した後、または父と離別した後、その女性と結婚または同棲することを指していると言うことです。

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信仰のない人々に訴え出てはならない

聖書の箇所は、コリントの信徒への手紙一6章1節から11節です。

コリントの集会では二つの問題がありました。

その一つは、人のものをだまし取る不正です。

そこで、ある兄弟が不正を働いた兄弟を、裁判所に訴えています。

もう一つは、売春婦と肉体関係を持つという不品行を行なっている者が、神の集会の中に現れたことです。

なお、ここで兄弟間の争いは集会の中で解決するように強く戒めていますが、それは集会に集う信徒は財産を持ち寄って共同生活をしていたからではないでしょうか。

●1節.あなたがたの間で、一人が仲間の者と争いを起こしたとき、聖なる者たちに訴え出ないで、正しくない人々に訴え出るようなことを、なぜするのです。

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