はしがき
聖書の箇所は、使徒言行録1章1節から2節です。
●1節から2節.テオフィロさま、わたしは先に第一巻を著して、イエスが行い、また教え始めてから、お選びになった使徒たちに聖霊を通して指図を与え、天に上げられた日までのすべてのことについて書き記しました。
この使徒言行録の著者は、ルカの福音書の著者であるルカです。
ですから、「先に第一巻」はルカの福音書の事でしょう。
この使徒言行録は二巻目だと言うことです。
聖書の箇所は、使徒言行録1章1節から2節です。
●1節から2節.テオフィロさま、わたしは先に第一巻を著して、イエスが行い、また教え始めてから、お選びになった使徒たちに聖霊を通して指図を与え、天に上げられた日までのすべてのことについて書き記しました。
この使徒言行録の著者は、ルカの福音書の著者であるルカです。
ですから、「先に第一巻」はルカの福音書の事でしょう。
この使徒言行録は二巻目だと言うことです。
聖書箇所は、使徒言行録1章3節から5節です。
●3節.イエスは苦難を受けた後、御自分が生きていることを、数多くの証拠をもって使徒たちに示し、四十日にわたって彼らに現れ、神の国について話された。
●4節.そして、彼らと食事を共にしていたとき、こう命じられた。「エルサレムを離れず、前にわたしから聞いた、父の約束されたものを待ちなさい。
●5節.ヨハネは水で洗礼を授けたが、あなたがたは間もなく聖霊による洗礼を授けられるからである。」
さて、いよいよルカの福音書第2巻使徒言行録の始まりです。
イエスは復活されて、その事実を「数多くの証拠をもって使徒たちに示し、」四十日の間弟子たちに顕れて神の国について話されました。
イエスが復活されたことは、目の前でつい先ほど十字架に架けられて死んだイエスがまさに生きておられるということと、同時にイエスが神の子であることを証しているのです。
聖書箇所は、使徒言行録1章6節から11節です。
●6節.さて、使徒たちは集まって、「主よ、イスラエルのために国を建て直してくださるのは、この時ですか」と尋ねた。
弟子たちに現れた復活したイエスは、その父の約束によって弟子たちに「間もなく聖霊による洗礼を授けられる」(5節)ことを予告されます。
それで、弟子たちは、イスラエルのために「神の国」が来るのはいつですか、と復活したイエスに質問します(6節)。
イエスは復活されてから弟子たちに「神の国」のことを語られていましたから、弟子たちはその国がいつ来るのかと思ったのでしょう。
聖書箇所は、使徒言行録1章12節から26節です。
●12節.使徒たちは、「オリーブ畑」と呼ばれる山からエルサレムに戻って来た。この山はエルサレムに近く、安息日にも歩くことが許される距離の所にある。
●13節.彼らは都に入ると、泊まっていた家の上の部屋に上がった。それは、ペトロ、ヨハネ、ヤコブ、アンデレ、フィリポ、トマス、バルトロマイ、マタイ、アルファイの子ヤコブ、熱心党のシモン、ヤコブの子ユダであった。
●14節.彼らは皆、婦人たちやイエスの母マリア、またイエスの兄弟たちと心を合わせて熱心に祈っていた。
弟子たちはイエスの十字架死もあと、故郷ガリラヤに逃げ帰っていましたが、ガリラヤで復活したイエスに出会い、福音を伝えるよう告知を受け、主イエスの再臨を待つために、母マリアらイエスの家族、また、ガリラヤでイエスと行動を共にしていた女性たちと故郷を引き払いエルサレムに移住します。
聖書箇所は、使徒言行録2章1節から13節です。う。
●1節.五旬祭の日が来て、一同が一つになって集まっていると、
「五旬祭」は、ユダヤ教、あるいは、キリスト教の祝日です。
「五旬祭」はユダヤ教の祭りですが、キリスト教では通常ペンテコステといい、聖霊降臨とも呼ばれています。
イスラエルの五旬祭は、イスラエル民族のカナン定住後、農耕儀礼として起こったユダヤ教の三大祭りの一つです。
「五旬祭」は、もともと「七週祭」(出エジプト記 34章22節、民数記28章26節)と呼ばれ、小麦の収穫の刈り入れの祭りでしたが、後に、春先の過越祭(出エジプト、4月の初め)から50日目にモーセがシナイ山で神から与えられた契約(モーセ律法)を記念する日となったと言うことです。
聖書箇所は、使徒言行録2章14節から42節です。
ここ(1)では28節までを読みます。
弟子たちにとって、イエスが復活してメシアとして立てられたことを、祭りに来るすべての同胞ユダヤ人に告知するためには、ユダヤ教支配者階級の厳しい監視の目がありますので勇気が必要です。
もともと弟子たちは、イエス逮捕の巻き添えを食うのを恐れて故郷ガリラヤに帰ったほどですから、神殿に集まるユダヤ教徒の群衆に大胆に声を上げて福音を宣べ伝える勇気はなかったのです。
そこに聖霊降臨が実現して、弟子たちは御霊に満たされて、勇気を得て立ち上がったのです。
いくら弱い弟子たちでもイエスの復活に出会い、聖霊に満たされれば希望に湧き、勇気も出ます。
そういうことですから、師であるイエスが共にいてくれるという強い思いから希望が膨らみ、今すぐにでもイエスが再臨されると言う切羽詰まった思いになるのもあり得ると思うのです。
聖書箇所は、使徒言行録2章14節から42節です。
ここ(2)では29節から42節までを読みます。
●29節.兄弟たち、先祖ダビデについては、彼は死んで葬られ、その墓は今でもわたしたちのところにあると、はっきり言えます。
●30節.ダビデは預言者だったので、彼から生まれる子孫の一人をその王座に着かせると、神がはっきり誓ってくださったことを知っていました。
●31節.そして、キリストの復活について前もって知り、/『彼は陰府に捨てておかれず、/その体は朽ち果てることがない』/と語りました。
●32節.神はこのイエスを復活させられたのです。わたしたちは皆、そのことの証人です。
「ダビデの詩」である詩編16編のダビデの預言は、「キリストの復活」について語ったのだとして、31節は、詩編16編10節を引用しているということです(引用はギリシヤ語70人訳聖書からだと思いますが、わたしの手元にないので確認できません。)。
聖書の箇所は、使徒言行録2章43節から47節です。
●43節.すべての人に恐れが生じた。使徒たちによって多くの不思議な業としるしが行われていたのである。
42節でパウロの説教によって生まれた人々の、「彼らは、使徒の教え、相互の交わり、パンを裂くこと、祈ることに熱心であった。」という表現は、生まれたばかりのイエスを主キリストと信じた人たちの共同体の姿です。
エルサレムで生まれたからエルサレム共同体ですね。
ここ43節から47節では、さらに詳しく記述します。
洗礼を受けて集まった人たちは「すべての人に恐れが生じた。使徒たちによって多くの不思議な業としるしが行われていた」(43節)とあります。
「恐れが生じた。」というのは、新しく洗礼を受けた人々が、使徒たちの「不思議な業としるし」(43節)を見てということでしょう。
この時の聖霊の働きは非常に活発であったのでしょう。
聖書箇所は、使徒言行録3章1節から10節です。
●1節.ペトロとヨハネが、午後三時の祈りの時に神殿に上って行った。
●2節.すると、生まれながら足の不自由な男が運ばれて来た。神殿の境内に入る人に施しを乞うため、毎日「美しい門」という神殿の門のそばに置いてもらっていたのである。
●3節.彼はペトロとヨハネが境内に入ろうとするのを見て、施しを乞うた。
●4節.ペトロはヨハネと一緒に彼をじっと見て、「わたしたちを見なさい」と言った。
●5節.その男が、何かもらえると思って二人を見つめていると、
聖書箇所は、使徒言行録3章11節から26節です。
●11節.さて、その男がペトロとヨハネに付きまとっていると、民衆は皆非常に驚いて、「ソロモンの回廊」と呼ばれる所にいる彼らの方へ、一斉に集まって来た。
●12節.これを見たペトロは、民衆に言った。「イスラエルの人たち、なぜこのことに驚くのですか。また、わたしたちがまるで自分の力や信心によって、この人を歩かせたかのように、なぜ、わたしたちを見つめるのですか。
●13節.アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神、わたしたちの先祖の神は、その僕イエスに栄光をお与えになりました。ところが、あなたがたはこのイエスを引き渡し、ピラトが釈放しようと決めていたのに、その面前でこの方を拒みました。
11節の「その男」はもちろん、ペトロとヨハネにいやしてもらった足の不自由な男のことでしょう(3章1節以降を参照)。
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