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2024年2月 2日 (金)

ケトラによるアブラハムの子孫(創世記25章)

聖書の箇所は、25章1節から6節です。
アブラハムに与えられて祝福の約束は、相続されていきます。

 

25章は、その約束がイサクに受け継がれて、さらにその息子ヤコブに受け継がれていくのを見ます。
それにしても、わざわざアブラハムの後妻ケトラのことを取り上げて、これらの子供は、アブラハムの異母兄弟ですが、何ら記すべきこともなく、ただケトラが産んだ子の名が列挙されているだけです。

 

これらの人々はイスラエル民族と近しい関係にあるが、「正妻」サラの息子はあくまでイサクただひとりで、その子孫であるイスラエル民族は別格というように受け止められます。いかがでしょうか。

 

 

●1節.アブラハムは、再び妻をめとった。その名はケトラといった。

 

ケトラとは「薫香を焚かれた女性」という意味だそうで、アラビア半島で盛んだった香料交易を連想させているのだということです。

 

●2節.彼女は、アブラハムとの間にジムラン、ヨクシャン、メダン、ミディアン、イシュバク、シュアを産んだ。

 

ミディアン人は、隊商活動を営む遊牧民の連合部族の名で、活動地はシナイ半島から北西アラビアあたりだということです。

 

●3節.ヨクシャンにはシェバとデダンが生まれた。デダンの子孫は、アシュル人、レトシム人、レウミム人であった。

 

シェバは列王記に出てくる南アラビアの王国です。
シェバとデダンの名は10章7節でクシュの子孫としてす出てきています。
アッシュル人は、アッシリア帝国のことではなく、アラビアの一部族の名を指すということです。

 

●4節.ミディアンの子孫は、エファ、エフェル、ハノク、アビダ、エルダアであった。これらは皆、ケトラの子孫であった。
●5節.アブラハムは、全財産をイサクに譲った。

 

「全財産」は、原文では「彼(アブラハム)に属するすべてを」ということですから、物質的な財産のみならず、目に見えない霊的財産のすべてを」と理解すべきだということです。

 

●6節.側女の子供たちには贈り物を与え、自分が生きている間に、東の方、ケデム地方へ移住させ、息子イサクから遠ざけた。

 

アブラハムは、イサクがリベカをめとった後に、自分も再び妻をめとりました。
彼の子を生ませる能力は、イサクを生むときに回復されたようですが、神の与えた能力は持続するのですね。

 

おそらくアブラハムが再び妻をめとったのは、イサクが父から離れてリベカとともに暮らしはじめて、独り身になったからでしょう。
神の祝福の約束を考えると、そのように思います。

 

再婚したケトラとの間にもアブラハムは、「ジムラン、ヨクシャン、メダン、ミディアン、イシュバク、シュアを産んだ。」と、数多くいる子どもをもうけますが、それ以外にもアブラハムには多くの「側女の子供たち」もいましたから、その者たちは贈り物を与え「東の方、ケデム地方へ移住させ、息子イサクから遠ざけた。」のです。

 

彼はイサクを選び、彼に全財産を与えました。

 

それは、イサクは神の約束によって、数多くの子どもの中から選ばれた約束の子供だからでしょう。

 

それは、アブラハムを、カナンの地を継ぐのは、「側妻たち」の子である「異母兄弟」部族ではなく、そのイサクの子孫たるイスラエル民族だけが受け継ぐという、強い意志が感じられます。

 

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