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2019年2月 2日 (土)

マルタ島で

聖書の箇所は、使徒言行録28章1節から10節です。

使徒パウロがローマに来て、そこで福音を宣べ伝えるところで、この書物が完結しています。

パウロは、囚人の身でありながら福音を宣べ伝えていたのです。

●1節.わたしたちが助かったとき、この島がマルタと呼ばれていることが分かった。

●2節.島の住民は大変親切にしてくれた。降る雨と寒さをしのぐためにたき火をたいて、わたしたち一同をもてなしてくれたのである。

島の人々の反応は、非常に好意的でした。彼らが漂着するのを見るやいなや、彼らは「降る雨と寒さをしのぐためにたき火をたいて、」持てなしてくれました。

この「島の人々」とは、ギリシア語で、「バルバロス」というそうです。

その意味は、ギリシア語を話さない人々のことを指しているそうです。

ということは、彼らは、船の乗員には理解できない、他の言語を話していたことになります。

●3節.パウロが一束の枯れ枝を集めて火にくべると、一匹の蝮が熱気のために出て来て、その手に絡みついた。

●4節.住民は彼の手にぶら下がっているこの生き物を見て、互いに言った。「この人はきっと人殺しにちがいない。海では助かったが、『正義の女神』はこの人を生かしておかないのだ。」

●5節.ところが、パウロはその生き物を火の中に振り落とし、何の害も受けなかった。

●6節.体がはれ上がるか、あるいは急に倒れて死ぬだろうと、彼らはパウロの様子をうかがっていた。しかし、いつまでたっても何も起こらないのを見て、考えを変え、「この人は神様だ」と言った。

またまた事件が起こります。

枯れ枝に潜んでいた蝮が火に驚いてパウロの手に絡みついたのです。

パウロは慌てないで蝮を火の中にふるい落とします。

こうして、パウロは何の害も受けませんでした。これは奇跡でしょう。

住民たちは迷信を信じていますから、蝮がパウロに絡みついたのはパウロが人殺しをしたので「正義の女神」のしわざだと言っています。

しかし、パウロの身に何事も起こらないので、住民たちは、今度はパウロを神様にしてしまいました。

人間と言う者は、同じパウロを見ているのに、状況によってこんなにも考えを変えます。

自分の都合に合わせて、自分が納得できるように、どんどん物事の見方を変えていくのです。

この態度は、変わらない聖書の神を信じているキリストの民の姿ではありま せん。

●7節.さて、この場所の近くに、島の長官でプブリウスという人の所有地があった。彼はわたしたちを歓迎して、三日間、手厚くもてなしてくれた。

火であたたまってから、島の長官が船の乗員276人を自分の所有地に招いてくれました。

三日間手厚くもてなされたと言うことです。

●8節.ときに、プブリウスの父親が熱病と下痢で床についていたので、パウロはその家に行って祈り、手を置いていやした。

神がパウロをこの島の長官プブリウスに出会わせたのはこのためであったのでしょう。

神のなさることたとえ無駄のように見えても、決して無駄はないのです。

パウロは長官プブリウスの父親の熱病と下痢を癒します。

このことによって、パウロは島のほかの病人たちの病もいやします。

きっと、島の人々はパウロを神のように崇めたでしょう。

しかし、パウロは島の人々と言葉が通じないので、イエスの福音を語れず困ったでしょう。

●9節.このことがあったので、島のほかの病人たちもやって来て、いやしてもらった。

●10節.それで、彼らはわたしたちに深く敬意を表し、船出のときには、わたしたちに必要な物を持って来てくれた。

言葉の通じない土地においても、奇跡は目に見える出来事ですから、誰にでもわかります。

そこに神が働かれていることも分かります。

パウロは言葉が通じなくても、手降り身降りで主イエスのことを語ったでしょう。

おそらく、島の住民はパウロを神のように崇めたでしょうから、パウロも癒しの力がどこから来ているかを説明したと思うのです。

島の人々はパウロたちに敬意を表し、船出の時には必要なものを持たせてくれました。

このことで、たとえ言葉が通じない人々の中でも、異教的な考え(ほかの宗教とか文化)を持っている人々の間でも、神が、主イエスが生きて働いておられることが証されたと思うのです。

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