« イエスの脇腹を槍で突く | トップページ | 復活する »

2018年11月 3日 (土)

墓に葬られる

聖書箇所は、ヨハネの福音書19章38節から42節です。

●38節.その後、イエスの弟子でありながら、ユダヤ人たちを恐れて、そのことを隠していたアリマタヤ出身のヨセフが、イエスの遺体を取り降ろしたいと、ピラトに願い出た。ピラトが許したので、ヨセフは行って遺体を取り降ろした。

「アリマタヤ出身のヨセフ」のアリマタヤはエルサレムから北西へ40キロほどにある地中海近くの町だと言うことです。

ヨセフと言う人物は、ピラトに直接あって願い出ることができる立場の人物ですから最高法院を構成する階級である祭司長、長老、律法学者の中で地域を代表する「長老」階級の議員ではないかということです。

「隠していた」というのは、ユダヤ教指導層や会堂勢力のユダヤ人からの異端追及を恐れて、イエスの弟子であることを隠していたと言うことでしょう。

最高法院の中にもイエスの「隠れた弟子」が相当いたと言うことでしょう。

ほかに聖書に名前が出てくる人物でニコデモがそうであると思います。

しかし、ヨセフの行動は非常に勇気のいる行動です。

直弟子たちは逃げてしまってその場にいなかったのですからね。

これまではユダヤ人を恐れてイエスへの信仰を隠していたのでしょうが、この時に及んで、自分が異端者としてユダヤ教から追放されたイエスの仲間であることを公然と表明したと言うことになります。

ヨセフの行動は通常では考えられないので、やはりヨセフに神の働きとしての霊的な力が望んだのではないでしょうか。

ヨセフの行動が神のご計画の一部であったと言うことです。

●39節.そこへ、かつてある夜、イエスのもとに来たことのあるニコデモも、没薬と沈香を混ぜた物を百リトラばかり持って来た。

「没薬と沈香を混ぜたもの」とは、ユダヤ人の埋葬では、遺体を安置する横穴に香料を添える習慣があったと言うことです。

「百リトラ」を調べると、「リトラ」は重さの単位で約326グラムですから、百リトラは約33キログラムになります。

高価な香料を大量に持ってきたニコデモは裕福な議員であったのでしょうが、イエスへの信仰も並々ならぬものを持っていたのでしょう。

なお、ニコデモも最高法院を構成する議員だと言うことです(3章1節から2節、3章1節から10節、7章50節参照)。

●40節.彼らはイエスの遺体を受け取り、ユダヤ人の埋葬の習慣に従い、香料を添えて亜麻布で包んだ。

「彼ら」とありますが、はっきりしているヨセフとニコデモのほかにおそらく十字架の側にいた五人、すなわち、彼の母、彼の母の姉妹、クロパの妻マリア、マグダラのマリアと愛弟子の五人(二五~二六節)ではないでしょうか。

「香料を添えて亜麻布で包んだ。」とありますが、共観福音書と少し違います。マルコの福音書16章1節には香料はイエスに「塗る」ためとあります。

しかし、解説では、33キログラムの香料は一遺体に塗るには量が多すぎるので、香料は遺体の防腐処理ではなく、そばに置いて死臭を防ぐためのものであったのではということです。

●41節.イエスが十字架につけられた所には園があり、そこには、だれもまだ葬られたことのない新しい墓があった。

「だれもまだ葬られたことのない新しい墓」ですが、マタイの福音書だけが、その墓がヨセフのものであったことを伝えていて、他の福音書はたまたま近くにあった墓としています。

この「誰もまだ葬られたことのない新しい墓」というのは非常に重要なことです。

なぜならば、古い墓であれば前の人物の遺骨があるので、イエスの復活を証明するには、残っている遺骨がイエスの物ではないことを証明することが必要があるからです。

●42節.その日はユダヤ人の準備の日であり、この墓が近かったので、そこにイエスを納めた。

「準備の日」とは、先にも書きましたが、安息日とか大祭の前日ということでしょう。イエスが十字架につけられたのは金曜日の午後であり、その日没から安息日が始まります。

したがって、金曜日の日没までを言うのでしょう。

« イエスの脇腹を槍で突く | トップページ | 復活する »

ヨハネの福音書を読む」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/208854/67341448

この記事へのトラックバック一覧です: 墓に葬られる:

« イエスの脇腹を槍で突く | トップページ | 復活する »