« イエスとトマス | トップページ | イエス、七人の弟子に現れる »

2018年11月 7日 (水)

本書の目的

聖書箇所は、ヨハネの福音書20章30節から31節です。

●30節.このほかにも、イエスは弟子たちの前で、多くのしるしをなさったが、それはこの書物に書かれていない。

イエスは生前に「多くのしるしをなさった」のですが、「しるし」とは奇跡とも言います。

しるしをなされた理由は、イエスが神から遣わされた方であることを明らかにするためです。

「多くのしるし・・この書に書かれていない。」ですが、イエスのなされた「しるし」はこの福音書に書かれているものだけではなく、もっと多くの「しるし」があったということでしょう。

ヨハネの福音書に取り上げられている「しるし」は僅かな七つですが、共観福音書に漏れている多くのしるしの中で代表的なものだけを選んで記載したからこのように書いたのでしょう。31節にその理由が書かれています。

●31節.これらのことが書かれたのは、あなたがたが、イエスは神の子メシアであると信じるためであり、また、信じてイエスの名により命を受けるためである。

最後に著者は、イエスがなされた奇跡(しるし)を用いてこの福音書を書いたのは、「イエスは神の子メシア(キリスト)であると、(あなたたちが)信じるためであり、」と、その著者は総括します。

解説によると、「信じてイエスの名により」の「イエスの名」は、イエスが神の子キリストであるということだから、イエスの本質を現す言葉で、「イエスの名によって」とは、「神の子キリストであるイエスによって」となると言うことです。

「命を受けるためである」の「命」は上から恩恵として賜る新しい命である「永遠の命」のことでしょう。

この福音書は最初から最後まで、ヨハネが伝承した生前のイエスの言葉と、この福音書を著わしたヨハネの共同体の聖霊に満たされた信徒たちが、聖霊との交わりの中で聞いた言葉で告知しているのだと思います。

したがって、このような特異な福音書になったのだと思います。

永遠の命と言うのは、その共同体が聖霊との交わりの中で体験している現実を言っているのでしょう。そう、神と共に歩んでいる現実です。

ですから、永遠というのは、決して時間の問題ではありません。

« イエスとトマス | トップページ | イエス、七人の弟子に現れる »

ヨハネの福音書を読む」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/208854/67355406

この記事へのトラックバック一覧です: 本書の目的:

« イエスとトマス | トップページ | イエス、七人の弟子に現れる »