暴行を受ける(ルカ22章)
聖書箇所は、ルカの福音書22章63節から65節です。
共観福音書の並行個所は、マタイの福音書26章67節から68節、マルコの福音書14章65節です。
●63節.さて、見張りをしていた者たちは、イエスを侮辱したり殴ったりした。
予審の尋問が終わり、イエスはアンナスの屋敷の一隅に連れて行かれ、警備の兵士から暴行を受けますが、「見張りをしていた者たち」というのは、囚人イエスを監禁し監視する役目の神殿警護隊の兵士(警官)を指しているのではということです。
マルコの福音書14章65節では、最高法院(実際は予審尋問)での死刑決議の後、「(議員の中の)ある者はイエスに唾を吐きかけ、イエスに目隠しをしてこぶしで殴り、『言い当ててみろ』と言い始めた。また下役たちは、イエスを平手で打った」と伝えています。
ルカはそれを警備の兵士の仕業にし、「イエスを侮辱したり殴ったりした。」と簡単に書いています。
●64節.そして目隠しをして、「お前を殴ったのはだれか。言い当ててみろ」と尋ねた。
●65節.そのほか、さまざまなことを言ってイエスをののしった。
目隠しをして、「お前を殴ったのはだれか。言い当ててみろ」とありますが、このようにイエスが暴行を受けたことは、共観福音書すべてに共通していますが、並行個所であるマタイの福音書26章68節は、「メシアよ、・・・言い当ててみろ」として、わざわざメシアと呼びかけて、イエスを嘲笑というか侮蔑をこめた言葉を投げかけています。
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