福音は愛の言葉
ローマの信徒への手紙5章8節を読みます。
●8節.しかし、わたしたちがまだ罪人であったとき、キリストがわたしたちのために死んでくださったことにより、神はわたしたちに対する愛を示されました。
人はその生涯で成し遂げた働きによって評価されます。偉大なことを成し遂げた人は偉人とか英雄としてその誕生が記念され賛美されます。
イエスもその生涯で大きな働きをされました。イエスがわたしたち人間と違うところは、その死が万民の救いであるからです。
イエスの十字架の死が「キリストがわたしたちのために死なれた死」であるからです。
そして、そのイエスの出来事によって、神が人類の罪の贖いを成し遂げ、和解の言葉をご自分に背く人類に語っておられるからです。その言葉が福音です。
なお、イエスがキリスト(救い主)であるということは、神がイエスを死から復活させることによって、実証されたのです。
もちろん、イエスが復活したということは歴史上の出来事です。聖書には復活を体験した人々の記録が事細かく書かれています。聖書の記述には矛盾はなく事実であることに疑問はありません。
それでも、聖書は人間が書いたものですから絶対とは言えないといえばそうですし、科学書でもありませんから、信じるしかありません。
ただいえることは、世界人口の三分の一はクリスチャンです。少なくともその人たちはイエスの復活を信じ、イエスをキリストと告白していることは事実です。
イエスはキリストであるので、イエスの誕生も生涯の働きも死もキリストの出来事であり、語られた言葉は神の言葉なのです。
だから、その言葉は、神の人類への和解の言葉なのです。
「神は、かつて預言者たちによって、多くのかたちで、また多くのしかたで先祖に語られたが、この終わりの時代には、御子によってわたしたちに語られました」(ヘブライ人への手紙1章1節)、「この終わりの時代には、御子によってわたしたちに語られました。
神は、この御子を万物の相続者と定め、また、御子によって世界を創造されました。」(同1章2節)とある通りです。
初めに言葉によって世界を創造された神が、終わりの日にキリストの出来事によって救いの言葉を語られたのです。
この救いの言葉としてのキリストの出来事を世界に告知するのが福音ということでしょう。
その救いの言葉である福音を実現するためには、神の救いの言葉を自分の全存在をもって受け入れて、自分をこの神の救いの力である福音に委ねることなのです。
これがキリスト教の言う信仰の確信です。
わたしたち人間は神に敵対する力(サタン)に支配され、神が与えようとされる栄光と幸せを受けることができなくなっているのです。
この罪の支配から解放して、わたしたちを神の栄光に与らせることが贖(あがな)い、すなわち救いでであり神の愛だということでしょう。
福音書はイエスの十字架の死が聖書の預言に従って起こった出来事であることを強調しています。
そして、キリストは神のご計画に従って死なれたこと、キリストの十字架において、神が働き、全人類を罪から救済するというご計画を成し遂げられたことを告知しています。
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