死者の中から復活
ローマの信徒への手紙8章11節を読みます。
●11節.もし、イエスを死者の中から復活させた方の霊が、あなたがたの内に宿っているなら、キリストを死者の中から復活させた方は、あなたがたの内に宿っているその霊によって、あなたがたの死ぬはずの体をも生かしてくださるでしょう。
イエスを復活させた御霊と同じ御霊が、「あなたがたの死ぬはずの体をも生かしてくださる」というのです。」
パウロは確信を持ってそのように言っています。それも命をかけていっているのです。すごい自信です。
このような途方もない確信は何を根拠にしているのでしょうか。
それはまず神の約束です。
神はナザレのイエスを死者たちの中から復活させてキリストとされましたが、それは同時に、この復活されたキリストに合わせられて生きる民をやがて死者たちの中から復活させてご自身の栄光に与らせる、という約束です。
したがって、福音とは、神がキリスト・イエスの十字架の死で全人類の罪の贖いを成し遂げてくださったという事実の告知と、将来ご自分の民を復活させて救いを完成してくださるという約束です。
逆に言えば、もし、神がご自分の民を復活させて救いを完成してくださるという約束がなかったら、キリストの復活は嘘であるし、その嘘を告知する弟子たちは命をかけて偽証していることになります。
次に、弟子たちの福音告知の自信はどこからきているのでしょうか。
もちろん、イエスの復活顕現に出会ったからと言えますが、それだけでは弟子たちも人間ですからここまで強くなれません。時間がたてば、記憶も衝撃的な体験も薄れるものです。
それは、弟子たち、つまり、キリストにある者の内には聖霊が働いておられるという現実があるからです。
使徒パウロは、「もし、イエスを死者の中から復活させた方の霊が、あなたがたの内に宿っているなら、」と条件付きで、「霊によってあなたがたの死ぬはずの体をも生かしてくださる」と言っています。
ということは、キリストの御霊を持たない者はキリストに属する者ではない、キリスト者とはキリストの霊によって生きる者である、ということになります。
神の霊、聖霊はキリストに属する者に内住されるというのは、神の約束です。
その約束の御霊は現に弟子たちの内で、その者を新しい命に変容させるために働いておられるのですから、その恩恵を受けている弟子たちにとってこれほど確かな保証はありません。
その御霊は、キリストを死者の中から復活させた方の霊と同じ御霊で、キリストの属する者を、キリストを死者から復活させたように、復活させてくださるのです。
それは同時にキリストに属する者の希望とんるのです。
弟子たちの命をかけての福音の告知の勇気は、その様な強力な保証があって出てくるのです。
聖書では、現実に弟子たちの中で生きる御霊を、初穂とか手付け金と言っています。
ヨハネの手紙の著者は、同じことを「この命は現れました。御父と共にあったが、わたしたちに現れたこの永遠の命を、わたしたちは見て、あなたがたに証しし、伝えるのです。――」(ヨハネの手紙一1章2節)と告知しています。
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