わたしがあなたがたを選んだ
ヨハネ福音書15章16節を読みます。
●16節.あなたがたがわたしを選んだのではない。わたしがあなたがたを選んだ。あなたがたが出かけて行って実を結び、その実が残るようにと、また、わたしの名によって父に願うものは何でも与えられるようにと、わたしがあなたがたを任命したのである。
この世には悪魔と呼ばれる人間を神から離れさせようとする霊的な力(真理が何かを隠そうとする力)が働いています。
また神によってキリストをもって人間を罪から贖い新しい人間として創造しょうとする霊的な力も働いています。
悪の力の多くは、人間を苦しめる働きをしています。その苦しみは、神から離反していることによって派生して生まれる罪の働きです。
その罪に誘い込む悪の働きから逃れようとする様々な工夫と努力の現れの一つが宗教ではないかと思うのです。
神はキリストによって、悪魔が支配する、苦しみに悶える人間の世界に介入されて、人間を悪の支配の中から救い上げて、新しい人間を創造する働きを始めたことを告知します。
聖書はその神が、イスラエルの父祖であるアブラハムを選び、その子孫をご自分の民としてその中に働いてこられ、約2000年前にナザレのイエスをキリストとして死から復活させた神だとしています。
したがって、キリストの福音が告知するのは、多くの神の中の一つの神ではなく、キリストにおいて成し遂げられた人類救済の働きそのものを神だと伝えるのです。
聖書が伝える神とは働きそのものを言い、どこか遠いところに鎮座しておられる神ではないのです。もちろん、悪魔も神と同じ霊的存在で、同じです。
その働きそのものである神は、今は、福音によって召されてキリストのものとなった民を、ご自分の民として創造し、その中に働かれているのです。
神は働いておられますから、神は死んだ方ではなく生きておられます。
キリストの民が告知する神は、その働きそのものですから、聖書は、神の働きを体験した神の民の告白と言えます。
もちろん、何度も言いますがその働きは神の実働部隊である神の霊、聖霊による働きです。
聖書が伝える神の働きは、天地万物を創造し、人類の歴史の中に働き、ご自分を証言するご自分の民を創造されることです。
その働きの内容は、創造、保持、導きです。
ですから、キリストの民は、新しい人間の創造の先駆けとして、その働きのために選ばれたと言えます。
選ばれたということですから、人間はすぐに優秀だから、優れているからと思いがちですが、そうではないのです。むしろ教養のない人たち、社会の底辺層の人たちが選ばれています。
イエスの十二人の弟子たちは、漁師とか徴税人などで、社会の底辺層の人たちでした。
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