神のもとに帰る日
詩編90編
●2節.山々が生まれる前から/大地が、人の世が、生み出される前から/世々とこしえに、あなたは神。
●3節.あなたは人を塵に返し/「人の子よ、帰れ」と仰せになります。
●6節.朝が来れば花を咲かせ、やがて移ろい/夕べにはしおれ、枯れて行きます。
●10節.人生の年月は七十年程のものです。健やかな人が八十年を数えても/得るところは労苦と災いにすぎません。瞬く間に時は過ぎ、わたしたちは飛び去ります。
●12節.生涯の日を正しく数えるように教えてください。知恵ある心を得ることができますように。
旧約聖書の詩篇の言葉ですが、祈りの言葉であると思います。
作者は、まず、2節で「世々とこしえに、あなたは神。」と、神を世々とこしえにおられる方として賛美しています。神の創造者としての絶対性の前に作者はへりくだっているのです。
そして、3節で、わたしたちはやがて神が定めた時が来れば、塵から造られた自分は「人を塵に返し」ですから、塵に帰ります。神は、「人の子よ、帰れ」と招いておられるのでしょう。
この人の子は、もちろん人間のことであって、神がわたしの子と言っておられるのでしょう。帰れというのは、塵に帰れという意味でしょう。
6節と10節で、「人生の年月は七十年程のものです。健やかな人が八十年を数えても/得るところは労苦と災いにすぎません。」と人生のはかなさを嘆きます。
その上で、12節の祈りとなります。
12節の「生涯の日を正しく数えるように教えてください。・・・」は、わたしの寿命に限界があることを知るだけでなく、わたしの時(わたしの人生に起こる出来事の時)が神の支配下にあることを悟る知恵をも与えて下さい、となるのではないでしょうか。「正しく数える」とはそういうことでしょう。
3節の招きの言葉は、贖い主イエス・キリストがこの地上に来られて実現するのです。
罪を抱えたままでは人は神のもとに帰れないからです。
それは、キリストの十字架の贖いという御業により、わたしたちは罪を赦され、復活されたキリストから賜る聖霊を授かることによって神の子としての喜びに生きるようになるので、そのときに実現すると言うことでしょう。
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