前置き(テサロニケの信徒への手紙二
ペトロを初めとするイエスの直弟子たちが、イエスの復活顕現を体験した後、エルサレムに集まり復活したイエスが栄光の中に支配者として再臨されるのを待ち望んでいました。
しかもそれは差し迫ったものであると強く認識していたのでしょう。
それは、最初に立ち上げられたエルサレムの共同体では、信徒は財産をすべて処分して持ち寄って共同生活をしたという事実によって確認出来ます。
そして、それはイエスの生前の教えの中にそのことを示す何らかの言動があったのだと思いますが、迫害と苦難の中で組織を守っていくのに必要なことであったともいえます。それほどその頃の社会情勢は乱れた、混とんとしたものであったのでしょう。
何も無ければ、彼らが突然そのように再臨が差し迫っているという強い待望を持つようなことはなかったと思います。
ましてや、財産をすべて処分して持ち寄って共同生活をするなんて考えられません。
二つのテサロニケの信徒への手紙は当時のキリストの再臨を待ち望む信者を証言する文書として重要視されています。
テサロニケ第一書簡は、使徒パウロ自身の手によらない書簡です。
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